サラリーマンをやめたら、世の中の仕組みがわかった。
ある程度はしあわせでした。
毎月一定の日数と時間を拘束されていれば、毎月一定の数字が振り込まれている。
それなりに理不尽なことや忸怩たるおもいもあったとおもいます。
それでもさほどでもない自分がなんとか生活できたのは。
ただしほとんどのことを省みない生活はなんというか生ける屍というか。
ひとつの慣性だけで自分の人生を消費するのはとてもはずかしいことだと感じることもできませんでした。
どうでもいいような事や人に一喜一憂する社会生活はあまりに利己的で先人たちから受けた恩恵や知恵をまったくといっていいほど徒爾におわらせている。
世の中の仕組みは想像よりも複雑で難解でおぞましいほどの利害関係や強欲により入り組んでいる。
サラリーマンをやめるまではよくわからないことが多かった。
そういった世の中の仕組みとそこにぶら下がる傀儡がいかに多いかということを。
偏った価値観で偏った情報だけが知らされるニュースや報道は半分がスポーツニュースで占められるのが何故か。
サラリーマンの給料はじつはいくらでもよくて小さい会社では本当は月2~3万ぐらいの支払いが現実的だということ。
事業で利益をあげても消費しても結局は5割以上が税収になるようにわかりずらく張り巡らされている制度。
政治家や公務員がどうして汚職したり悪事で私腹を肥やすのかの理由。
借金返済はまじめで弱い立場の人だけがする無用な行為であること。
毎年何兆億円という借金がどこかに雲消霧散している現実。
日本人は確証の持てないフィクションを知識だと誤解して実質的な勉強をほとんどしていない人ばかりということ。
ポツダム宣言とはアメリカ軍による日本最初の革命であること。
日本政府というのは存在していないこと。
大学や専学に高い費用を出していってもそのこと自体にはほとんど価値がなくこれからどんどん無意味になることと中途半端な学歴などはそのこと自体何の役にもたたないこと。
日本は決して少子化というわけではないこと。
疑うことなく考えることなく何十年も繰り返してきた。
サラリーマンを手放したら人生を奪還することができた。
いくばくかの不確かな賃金と不安から逃げるため一時しのぎの麻酔をうち続けるような生活だったがサラリーマンを止めてほんとうによかった。